【令和4年新年度企画】新しい季節にいい気が巡るゆったり散歩マップ
「CIBONE」at 神宮前5-10-1
表参道のGYRE地下1階のフロア全体にはコンクリートの壁と床に、剥き出しの天井の空間が広がる。
CIBONEが青山から表参道に移転しリニューアルオープンしたのは2020年6月のこと。食とデザインの2軸でさまざまなブランドを手掛けるウェルカムが展開するライフスタイルショップ。エキシビションやイベントなどを行うスペースが併設され、国内外のアーティストやデザイナー、様々なクリエーターの作品を紹介している。
家具や照明、インテリア、ファブリック、キッチン、ファッションなど多様なジャンルを取り扱っているが、どれもギャラリーに置いてあるような個性あふれるアート作品のよう。
CIBONEとは15年以上の付き合いになる「PIET HEIN EEK」の代表的な作品の1つ“SCRAPWOOD TABLE”は、学生時代の卒業制作で発表したもの。そこから現在に至るまでスクラップ材木や工場廃棄物などを使用してユニークな作品を発表している。オランダを拠点に展開する「PIET HEIN EEK」だが、今では日本でも多くのファンをもつ。
イタリアのデザインデュオ「alcarol」が手掛けるMOSS tableは、世界遺産ドロミテ山の低層に眠っていたむした苔をまとった木材を使用したダイニングテーブル。伐採された材木が製材には適さずに放置され、やがてそこから苔が新たな生命として生み出される。森の中の生命の誕生と素材本来の姿を閉じ込めた美しい姿をそのまま作品に落とし込んでいる。
店内では、ファッション、ヘルス&ビューティー、キッズ向けの商品なども多数取り扱っている。
毎日の生活に何か1点加えることで、それを目にするたびに購入した時のワクワク感や楽しさを思い出す。
それぞれ作品に込められた思い、使い勝手の良さ、美しいフォルム。それらを日常的に見て触れることは心を穏やかにし、暮らしを豊かにする。長く愛せるお気に入りをずっと使い続けたい。CIBONEであなたにとっての“New Antiques New Classics”を手に入れよう。
<CIBONE>
▷東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1F 03-6712-5301
▷11:00~20:00
▷https://www.cibone.com/
「HAY TOKYO」at 神宮前5-10-1
CIBONEと同じフロアにあるHAY TOKYOは、デンマークのインテリアプロダクトブランド。クリエイティブディレクターのメッテ・ヘイとロルフ・ヘイは北欧デザインに囚われず、世界中のデザイナーとともに家具やインテリア雑貨やステーショナリーなどライフスタイル全般をコーディネートする。
キッチングッズやフラワーベースなどのインテリア雑貨はポップで軽やかな印象のものが多いのはHAYの特徴の一つ。そのほとんどがHAYのオリジナルで、アート、建築、ファッションという身近な日々の暮らしの中からインスピレーションを得て、実用的でありながら遊び心が感じられるデザインばかりにどんなものを部屋に置こうかと想像が膨らむ。
2022年3月18日に国内2店舗目となる直営店「HAY OSAKA」のオープンを記念して、ストックホルム出身のクララ・フォン・ツヴァイベルクの特別なコラボアイテムが数量限定で発売される。コラボアイテムにはHAYのノベルティトートバッグ、ギフトボックス、メッセージカードが展開される。(トートバッグは5,500円以上お買い上げの方に先着順で配布)
ここHAY TOKYOでも3月29日(火)〜4月26日(火)までポップアップを実施。特設コーナーにてギフトボックスにお気に入りのアイテムを詰め合わせることができる。引越し祝いなどのプレゼントにするもよし、自分用に取り入れるもよし。
また、春先に自宅のバルコニーや庭先など外で過ごすための家具を提案。
3月18日(金)〜フランス・ブルターニュ出身のデザイナー兄弟ロナン&エルワン・ブルレックの新作コレクション「BALCONY」が発売される。等間隔に並ぶ穴のデザインは安定性、耐久性、快適性、デザイン性を兼ね備え、バルコニーやテラスなどさまざまなアウトドア空間にマッチ。外の空気が気持ちいいこれからの季節にうってつけ。
誰に見られるということよりも、心がときめくものに囲まれていればどんなお部屋でもそこは自分だけの城になる。「自分の部屋に持ち帰ったらどう使おうかな?」と想像をいっぱいに膨らませながら、ウキウキする春の空気を部屋いっぱい取り込むためにHAYでのお買い物を楽しんで。
<HAY TOKYO>
▷東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1F 03-6427-9173
▷11:00~20:00
▷https://www.hay-japan.com/
「UTRECHT」at 神宮前5-36-6
読みたい本はわからないけれど何かいい本に巡り会いたい。
ふらーっと立ち寄った時こそ「これぞ求めていた本」に出会うことがある。
UTRECHTは「ここに行けば素敵な出会いがあるかもしれない」と思わせてくれる遊び心とワクワクが詰まった本屋さん。
2002年にオンラインショップからスタートし、同年に代官山で実店舗をオープン。その後中目黒での予約制の書店を経て、表参道に移転。2014年よりここ神宮前に店を構えた。
主に国内外のアート、デザイン、ファッション関連の書籍を中心に、アーティスト自身が制作発行した少部数のアートブックやZINEなどジャンルを問わず取り扱っている。
店内は手前にギャラリースペース「NOW IDeA」を併設。
書店スペースで扱う書籍の出版に合わせた、作家の作品展示などを開催している。
UTRECHTの活動はお店を飛び出し、本にまつわるさまざまな活動を行なっている。
アーティストブックの発行や、国内のアート系書店やセレクトショップに選書を行ったり、渋谷ヒカリエ8階にあるショーケース「aiiima」では、展覧会のディレクションを担当している。
表紙から思わず手に取らずにはいられない本ばかり。「今話題の本」を見つけるのもよいが、本屋さんに行く一番の醍醐味は、棚に並べられた本を眺めたり、全然興味のないと思っていたジャンルの本が面白いかもしれないという新たな発見をしたり、自分だけが知っているかもしれないと思わせてくれる特別な本に出会えること。楽しみ方は人それぞれなのが本屋さんの素晴らしさ。
この春はUTRECHTで新たな自分と出会う本の旅に出てみよう。
<UTRECHT>
▷東京都渋谷区神宮前5-36-6ケーリーマンション2C 03-6427-4041
▷12:00~19:00 ※月曜定休日(月曜祝日は火曜)
▷https://utrecht.jp/
「Artek Tokyo Store」 at 神宮前5-9-20
気持ちよく生活するために日々の暮らしにささやかな彩りを与える。
フィンランドデザインはその豊かで厳しい自然から多くのインスピレーションを得てモダンでスタイリッシュ、それでいて自然の温もりと優しい肌触りに安らぎを感じる。
遠く離れた日本とフィンランド。季節の移り変わりや自然の風景が様々な形で生活の中に溶け込んでいる。
フィンランドのインテリアブランドであるアルテックは、アルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス=グスタフ・ハールより「家具を販売するだけではなく、展示会や啓蒙活動によってモダニズム文化を促進すること」を目的に1935年にフィンランドのヘルシンキで設立された。「アート」と「テクノロジー」に由来しており、最新の技術を用いて新たなイノベーションを起こし、かつ有機的でモダンなデザインを次々と生み出していった。
Artek Tokyo Storeは日本初の直営店で、フィンランドと日本の外交関係樹立100周年を迎えた2019年にオープン。
ヘルシンキと東京、フラッグシップストア限定のサービスとして、アルテックを代表する製品である「スツール 60」の座面と3つの脚を自由にカスタマイズできる。また、脚は1本ずつ選ぶことができ、すでに持っているスツールと組み合わせたりもできるそう。
お店の地下に降りてまず目を奪われるのは天井から床まで壁1面に並べられたアルテックの代表的なチェアたち。
豊かなで厳しい自然と融合し溶け合うようなデザイン。国土の大切な資源である木材を使用したシンプルで実用的な家具。半世紀以上も前にデザインされたのに現代でもその斬新さと使い心地は変わらず、肌馴染みがとてもいいのだ。
日照時間の短いフィンランドでは光に対する感覚が日本のそれとは異なる。
太陽光を活かしつつ、照明器具を使って室内にさまざまな光を取り入れ自分だけの豊かな時間を過ごす。
照明と自然光で部屋の中にいくつもの光と影の立体的な空間を作り出すインテリアのアイデア。アルヴァ・アアルトの照明たちはそのモダンなデザインだけではなく、ランプから放たれる直接光と間接光を組み合わせ、1日の中でもさまざまな光の奥行きを演出してくれる。
経年変化した家具を買い取り、新たな持ち主のもと届けるアルテックの「2nd Cycle(セカンド サイクル)」の活動。
一度誰かの生活の一部になった家具は「朽ちる」というより「味わいを加えられた」特別なものになる。
コンパクトな空間に奥行きを演出し、木材の温かみとモダンでスタイリッシュなデザインは日本の住空間とも相性がいい。
自然のそのものの美しさを引き立たせるデザインと素材。
モダンなデザインでありながら実用性もともない、使う人が触れて自然と肌に馴染むものを作り出しいているから、いつの時代でもモダンでスタイリッシュなのに座り心地もよく体にフィットする。
自宅で過ごす時間が多くなった昨今。自宅で仕事をする機会も増え、1日の中でさまざまな場面を過ごす空間に、この春はずっと憧れていた家具を新調しよう。
<Artek Tokyo Store>
▷東京都渋谷区神宮前5-9-20 1F/B1F 03-6427-6615
▷11:00~19:00 ※火曜定休日
▷https://webstorejapan.artek.fi/
「H.P.DECO」at 神宮前5-2-11
“L’Art de vivre”、フランス語で「アート感のある生活」を意味する。
H.P.DECOを訪れるとこの言葉が頭に思い浮かぶ。フランス人の生活に対する考え方で、日常生活そのものがアートで豊かに暮らすエスプリを表現する言葉である。
ヨーロッパの雑貨を扱うH.P.FRANCEの生活雑貨店として1991年にオープン。
昨年30周年を迎えた同店では、30年の間に数々のアーティストたちを日本に紹介し続け、彼らの作品作りに対する情熱を伝え続けてきた。彼らの作品は多くの日本人に浸透し、熱烈なファンを生み出し続けている。
30周年を迎えたH.P.DECOではこの春、長年交流を続けてきたアスティエ・ド・ヴィラットの大きなコーナーを店内に新設した。
パリ・サントノレ通りにある本店をイメージしており、600ものアイテムが並ぶ。一枚ずつ手作りのため、微妙に形が異なり、どれも繊細な作り。
店内奥にはナタリー・レテのショップ「Le Monde de Nathalie(ルモンドドゥナタリー)」がオープン。
かわいらしく温かな彼女の世界観がぎゅっと詰まった空間には、これまでにコラボレーションしてきた多くのアーティストとの作品が並ぶ。
さらに奥にはヴィンテージの雑貨や小物を扱う蚤の市を行なっており、月ごとのテーマに合わせて雑貨やヴィンテージの家具が並ぶ。
コーラル・アンド・タスクよりH.P.FRANCE限定のランプシェードが登場。リネンにかわいらしく優しい動物たちや植物が描かれたシェードはまるで絵本のよう。この春新しく部屋に招き入れたい。
多くの時間を過ごす自宅は「私」の好きがたくさんつまった自分そのもの。アートは生きること、日々の生活はまさしくアートであり続ける。H.P.DECOでお気に入りを見つけてL’Art de vivre「アート感のある暮らし」を始めよう。
<H.P.DECO>
▷東京都渋谷区神宮前5-2-11 03-3406-0313
▷12:30~19:30 ※水曜定休日
▷https://www.hpdeco.com/