春分とお彼岸〜3月15日の月次祭でお話ししたこと〜
3月20日は春分の日です。
春分の日は太陽が真東から昇り、真西に沈む、つまり昼と夜の長さがほぼ同じになります。厳しい冬の寒さももうそろそろおしまい、本格的な春が始まります。
ちなみに、今年の春のお彼岸は春分の日を中日として前後3日の3月17日〜3月23日になります。
お彼岸の中日である春分の日はお墓参りに行きますが、お彼岸やお盆は祖先崇拝に仏教の思想が合わさったものと言われています。
仏教では、川の向こう岸にあの世の「悟りの世界」があり、こちらの岸に私たちがいる「煩悩の世界」があり、太陽が真東から昇り、真西に沈む春分と秋分は、この世とあの世がもっとも通じやすいとされたことから、この日に祖先を供養するようになったそうです。
また、春分と秋分にもっとも近い戊の日を「社日」といいます。中国伝来のもので、社は土地の守護神で、春は種まきの時期、秋は収穫の時期に重なることから農業を行う人々にとって大切な節目の日となっていました。
春の社日を「春社」、秋の社日を「秋社」といいます。現在でも例えば長野県小県地方では春の社日に降りて秋に上る「お社日様」という信仰が残っていたり、地域によって様々な信仰が残っているそうです。
戦前までは春分の日は「春季皇霊祭」、秋分の日は「秋季皇霊祭」と呼んでおり、現在でも宮中ではこの日に祭典が行われております。
また、お彼岸の時期に食べたりお墓にお供する「ぼた餅」「おはぎ」ですが、このふたつは全く同じものです。春は「ぼた餅」、秋は「おはぎ」と言います。それぞれの時期に咲く「牡丹」と「萩」に見立てているそう。
東京の緊急事態宣言が解除されるというニュースが流れておりますが、まだまだ遠出は難しい状況です。こんな時期だからこそ、お墓参りに行って、祖先の神様に感謝の意を伝え、家族の無病息災をお祈りしに行くのはいかがでしょうか。
(ぼた餅もお忘れなく!笑)
鳥居横にある桜は開花し始めました!
ようやく春がやってきて、気持ちも前向きになります。
良い1日をお過ごしください。